効果的な練習習慣の作り方(毎日の練習を習慣化するコツ)

ピアノレッスン

ピアノの上達には、毎日の練習を習慣化することがとても大切です。しかし、「練習しなさい!」と言っても、なかなか続かないこともありますよね。そこで、無理なく自然にピアノに向かう習慣を作るためのコツをご紹介します。

1. 練習時間を決める(ルーティン化)

毎日決まった時間に練習することが大切です。「◯時になったらピアノを弾くのが当たり前」という意識を育てることができます。

おすすめのタイミング

  • 学校から帰ってすぐ(宿題の前に短時間でもOK)
  • 夕食前やお風呂前(他の習慣とセットにする)
  • 朝練習する(脳がスッキリして集中しやすい)←コレすごい効果あり

「毎日ピアノに触れる」ことを習慣化するのが大切です。そして、短い時間でもよいので、例外を作らないということ。「今日は〜だから練習おやすみ」などとしていると、色々な理由をつけてやりたがらず、親としては逆に面倒くさくなります。

朝練習しているという生徒さんがたまにいますが、これはとても上達が早いです。今まで、朝練習している子で上達が遅い子はいません。ですので、朝練習オススメします!

2. 練習の流れをパターン化する

「何をどう練習するか」が決まっていないと、集中できずにダラダラしてしまいます。毎回の練習の流れを一定にすることで、スムーズに取り組めます。

おすすめの練習の流れ

  1. 指のウォーミングアップ(スケール・ハノンなど)
  2. 課題曲の部分練習(苦手な箇所を繰り返し練習)
  3. 曲全体を通して弾く(仕上がりを確認)
  4. 好きな曲を弾いて終わる(モチベーションUP!)

この流れを作ることで、「何をすればいいか分からない」と迷うことなく練習に集中できます。

3. 「練習しなさい!」と言わなくても弾く環境を作る

子どもが自分からピアノに向かうための環境作りも重要です。

自然にピアノに向かう工夫

  • ピアノの蓋を開けておき、楽譜を開いて置いておく(意外と準備も面倒くさいものです)←激推し
  • 親が「ピアノの音を楽しむ」雰囲気を作る(「いい音だね!」とポジティブな反応をする)
  • 親も一緒に音楽を楽しむ(手拍子をする、歌う、簡単な伴奏を弾く)

ピアノの重い蓋を開けて、何冊もある教本を選び開いて…この2アクション、考えてみたら結構面倒くさくありませんか?なかなかピアノに向かわないお子さんは、あとは座って弾くだけ状態にセッティングしておくことをオススメします!何なら、椅子の位置も完璧にしておくと、通りがかりにすっと座るなんてこともあるかもしれません。

子どもって親を喜ばせようとしてきませんか? ピアノを聞いて、親が喜んでくれたらまた喜ばせたいと思い、練習を頑張れる子も多いです。

20年ほど前、ヤマハ音楽教室の講師をしていた時ですが、筋が良く、上達が早く音楽好きで、コンクールなどでも活躍しそうだなと思う生徒さんがいました。ですがそのお母さんは子供の前で、これ以上教本を進めると月謝が上がるから、進めるなと言ってきたのです。その子はとても悲しそうな顔をして下を向いていました。上達を喜んでくれないお母さん。それどころか上達すると文句を言うお母さん。その子は間もなく練習しなくなり、やめてしまいました。

親が子どものピアノを楽しむ、上達を喜ぶことは、子どもにとって相当なエネルギーになります。

4.小さな目標を設定し、達成感を味わう

明確な目標があると、子どももやる気を持ちやすくなります。

目標の例

  • 1週間でこのフレーズをスラスラ弾けるようにする!」
  • 「発表会で自信を持って弾けるようにする!」
  • 「おばあちゃんに披露する!」

目標を決めることで、練習のモチベーションが上がります。

5. ご褒美やチェックリストで「見える化」する

目に見える形で進捗を確認できると、習慣化しやすくなります。

モチベーションUPの方法

  • 練習カレンダーにシールを貼る(小さい子にはとても有効です)
  • 動画を撮って成長を記録する(自分の上達を実感できる)
  • 週末に好きな曲を弾く時間を作る(練習のご褒美)

「頑張った分だけ成果が見える」と、自然とやる気が湧いてきます。

6. 「今日は疲れた」と言う日も3分弾く

毎日しっかり練習できれば理想的ですが、疲れている日もあります。そんな日は、「ピアノに触れるだけ」でもOKです。

疲れている日の工夫

  • 片手だけ弾く
  • 1曲だけ弾く
  • 好きな曲を適当に弾く
  • YouTubeでピアノ演奏を聴く

大事なのは「ゼロの日を作らないこと」です。「やらなきゃ」ではなく、「ピアノって楽しい!」という気持ちを育てることが習慣化の鍵です。

まとめ

ピアノの練習習慣をつけるには、

毎日決まった時間に練習する

練習の流れを決める

ピアノに向かいやすい環境を作る

小さな目標を設定し達成感を味わう

楽しむ工夫をする

親が「弾きなさい!」とプレッシャーをかけすぎず、「ピアノって楽しい!」と思える環境作りを意識すると、自然と練習が習慣になります。

子どもがピアノを好きになり、楽しく続けられるように、ぜひこれらの工夫を試してみてください!